野ばらの歌詞の中の auf der Heiden

ゲーテの有名な野ばらの詩の中に

  auf der Heiden

という句がある。このHeidenは、この形だと、女性、単数、与格(いわゆる3格)の名詞だ。

辞書を探すと、女性名詞では

Heide f -n 荒野

しかない。これだと auf der Heide が正しい。


Heidenにするのなら、複数で auf den Heiden というのはありうるが、この場合は冠詞が den となる。

ゲーテが文法を間違えることは考えられない。昔の文法が違っていたのだろうか。

あるいは、昔 heide という形容詞が存在したのだろうか。それだったら、形容詞の名詞化でauf der Heidenはありうる。

それにしても、私の疑問が見当違いでないのなら、なぜこのことがinternet上で問題になっていないのだろう。